n8n · 料金の解説 · 2026年9月6日時点
n8n の料金を実行単価まで分解する
n8n の課金単位はワークフローの「実行」です。ステップ数でもタスク数でもユーザー数でもありません。2026年9月6日時点で、n8n Cloud のセルフサービス版は Starter が月 20 ユーロで 2,500 実行、Pro が月 50 ユーロで 10,000 実行(いずれも年払い)。Business は月 667 ユーロで 40,000 実行で、これはセルフホスト用のライセンスです。Enterprise は問い合わせ見積もりになります。どのプランでもユーザー数・ワークフロー数・連携先はすべて無制限です。
価格はユーロ建てで表示されるため、円での実額は請求日のレートに左右されます。以下では、実行 1 回あたりの単価、全プランの一覧、請求で見落としやすい条件、そして自前のサーバーに移したほうが安くなる分岐点を順に示します。
実行1回あたりの単価
プラン料金を含まれる実行数で割ったものです。n8n が公表している数値ではなく、当サイトの計算です。
| プラン | 計算式 | 実行1回あたり |
|---|---|---|
| Starter | 20 ユーロ ÷ 2,500 実行 | 0.8 ユーロセント |
| Pro | 50 ユーロ ÷ 10,000 実行 | 0.5 ユーロセント |
| Business | 667 ユーロ ÷ 40,000 実行 | 約 1.7 ユーロセント(SSO・環境分離・Git・セルフホストライセンスの対価を含む) |
| Business の超過分 | 4,000 ユーロ ÷ 追加 300,000 実行 | 約 1.3 ユーロセント |
2026年9月6日に n8n.io/pricing の「Annually」表示から読み取った金額です。料金と上限は変わります。正典は n8n のページです。
プランは定額なので、実務で効くのは「1回いくらか」ではなく「この 1 本のワークフローが枠の何割を食うか」です。当サイトのテンプレートで言うと、15 分おきの RSS 取得は 30 日で 2,880 実行になり、それだけで Starter の枠(2,500)を超えます。1 時間おきなら 720、1 日 1 回なら 30 です。
「1回の実行」とは何か
n8n の料金ページの定義はこうです。An execution is a single run of your entire workflow. It doesn’t matter how many steps are in the workflow or how much data it processes.
つまり、ノードが 3 つでも 30 でも、ワークフローを最初から最後まで 1 回通せば 1 実行です。
ステップ単位で課金する製品との違いはここに集約されます。API を呼び、500 件をループし、Slack に 500 通投稿するワークフローでも、消費するのは実行 1 回分です。ステップ課金の感覚のまま見積もると、n8n のコストを大きく多めに読み違えます。
カウントされるのはトリガーです。トリガーが発火するたびに 1 実行が消費されます。処理対象が 0 件でも消費されます。予想外の請求は、たいてい大きなワークフローではなく、頻度の高すぎる小さなワークフローから生まれます。
プラン一覧(2026年9月6日時点)
| プラン | 料金 | 月あたり実行数 | ホスティング | 同時実行 | プロジェクト |
|---|---|---|---|---|---|
| Starter | 月 20 ユーロ(年払い) | 2,500 | n8n がホスト | 5 | 共有プロジェクト 1 |
| Pro | 月 50 ユーロ(年払い) | 10,000 | n8n がホスト | 20 | 共有プロジェクト 3 |
| Business | 月 667 ユーロ(年払い) | 40,000 | セルフホスト | プラン表に記載なし | 共有プロジェクト 6 |
| Enterprise | 問い合わせ | 個別 | n8n ホストまたはセルフホスト | 200 以上 | 無制限 |
見落としやすい条件
- 表示価格は年払いの月額プラン表には「billed annually」と書かれ、年払いは「Save 17%」と案内されています。月払いの金額を見るには n8n のページで切り替えが必要です。
- 無料トライアルは無料プランではない1,000 実行、同時実行 5、チームプロジェクト 1、機能は Pro 相当で AI Assistant のクレジットが 800。n8n Cloud に恒久的な無料枠はありません。セルフホストの Community 版が無料枠にあたります。
- AI クレジットは毎月失効するStarter で月 2,300、Pro で最大 13,700。繰り越しも追加購入もできず、増やすにはプランを上げるしかありません。セルフホストなら自分の API キーを使うため、この上限は関係ありません。
- Business は「安い Cloud」ではない自分で運用するサーバー向けの月 667 ユーロのライセンスです。買う理由は SSO・環境分離・プロジェクト・Git であって、実行数ではありません。
- 上限に達してもワークフローは止まらないBusiness と Enterprise では実行が継続し、超過料金が発生する場合があります。Business は追加 300,000 実行ごとに 4,000 ユーロです。
- 実行履歴は別枠の上限Starter は 2,500 件を 7 日間、Pro は 25,000 件を 30 日間保持します。高頻度のワークフローは、月間の実行枠に届くはるか手前で古い履歴を押し出します。
月間実行数からプランを決める
| 月間実行数 | 選ぶもの | 理由 |
|---|---|---|
| 2,500 まで | Starter — 月 20 ユーロ(年払い) | 一番安いマネージド構成。同時実行 5、実行ログ 7 日間。 |
| 2,500〜10,000 | Pro — 月 50 ユーロ(年払い) | 同時実行 20、ログ 30 日間、管理者ロール、グローバル変数、ワークフロー履歴。 |
| 10,000 超 | Community 版をセルフホスト(無料)、または SSO・環境分離・プロジェクトが要るなら Business 月 667 ユーロ | n8n Cloud では Pro の上が問い合わせ見積もりの Enterprise です。Business はそもそもセルフホスト用ライセンスなので、この規模ではどちらにしてもサーバーを運用することになります。 |
n8n のドキュメントは明確です。ライセンスキーなしのセルフホストは無料の Community 版で、almost the complete feature set
を含みます。除外されるのは決まった一覧 —— カスタム変数、環境分離、外部シークレット、バイナリデータの外部ストレージ、ログストリーミング、マルチメイン構成、プロジェクト、SSO(SAML・LDAP)、ワークフローと認証情報の共有、Git によるバージョン管理です。代わりに引き受けるものも n8n が挙げています。サーバーとコンテナの構築・設定、リソース管理とスケーリング、サーバーとアプリの保護、そして n8n 自体の設定です。n8n は「セルフホストは経験のある利用者向け」と明記しています。導入コマンドはセルフホスト入門にまとめてあります。
プランを上げる前に確認したいのは 「取りに行く」を「送ってもらう」に変えられないか です。Webhook は実際のイベント 1 件につき 1 実行、定期実行は空振りでも 1 実行を消費し続けます。
出典と確認日
このページの数値はすべて 2026年9月6日に以下のページから読み取ったものです。n8n のページと食い違いがあれば n8n が優先されます。お気づきの点は support@flowtemplates.app までご連絡ください。再確認します。
- n8n Plans and Pricing — n8n.io/pricing — 最終確認日 2026-09-06
- n8n Docs — Compare editions (Community edition features) — 最終確認日 2026-09-06
- n8n Docs — Choose how to use n8n — 最終確認日 2026-09-06
- n8n Legal — operating entity — 最終確認日 2026-09-06
よくある質問
n8n の料金はいくらですか。
2026年9月6日時点で、n8n Cloud の Starter は月 20 ユーロ・2,500 実行、Pro は月 50 ユーロ・10,000 実行(いずれも年払い)です。セルフホスト用の Business は月 667 ユーロ・40,000 実行、Enterprise は問い合わせ見積もりです。Community 版のセルフホストは無料です。表示はユーロ建てのため、円換算は請求日のレートによります。
n8n の「1回の実行」とは何を指しますか。
ワークフロー全体を最初から最後まで 1 回通すことです。n8n の料金ページは「An execution is a single run of your entire workflow. It doesn’t matter how many steps are in the workflow or how much data it processes.」と定義しています。3 ノードの Webhook でも 30 ノードのパイプラインでも、1 回動けば消費は同じ 1 実行です。
n8n は無料で使えますか。
セルフホストの Community 版は無料で、ライセンスキーも不要です。ドキュメントによれば機能もほぼ全部そろっています。一方 n8n Cloud に恒久的な無料プランはなく、あるのは 1,000 実行・同時実行 5・チームプロジェクト 1 のトライアルだけです。
セルフホストのほうが安くなるのはどこからですか。
月あたりおよそ 10,000 実行を超えたあたりです。n8n Cloud では Pro の上が問い合わせ見積もりの Enterprise であり、セルフサービスの Business 月 667 ユーロはそもそもセルフホスト用ライセンスだからです。10,000 実行未満なら、月 20〜50 ユーロのほうが自前サーバーの維持より安く済むのが普通です。n8n 自身がサーバー・コンテナ・スケーリング・セキュリティの知識を前提として挙げています。
ユーザー課金やステップ課金はありますか。
ありません。どのプランでもユーザー数・ワークフロー数・連携先は無制限で、課金対象はワークフローの実行数だけです。唯一の従量項目は AI Assistant のクレジットで、Starter は月 2,300、Pro は最大 13,700。繰り越しも追加購入もできません。
月の実行数を使い切るとどうなりますか。
Business と Enterprise については、ワークフローは止まらずに動き続け、超過料金が発生する場合があると n8n は説明しています。Business は追加 300,000 実行ごとに 4,000 ユーロです。Starter と Pro については超過単価が公開されていないため、これらのプランでは上位プランへの移行を前提に予算を組むのが安全です。